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本学教員が国際共同研究加速基金Aの2つの研究成果を発表


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大学院国際関係学研究科の長野明子教授が、研究代表をつとめる科研費?国際共同研究加速基金Aの課題 『レキシコンにおける語形成と借用の関係と両者をつなぐ一般的メカニズム』 (課題番号18KK0324) の研究成果として、2つの論文を発表しました。
レキシコンとは、ヒトの言語能力のうち、単語の生成や理解を扱う部門です。上記研究課題では、レキシコンにおける語形成や借用の過程について理論言語学的なモデル化を行うことを目的としています。

論文 (1) では、イタリア?米国の研究者グループが進める擬似等位構造の研究に参加し、日本語方言のデータを用いて分析を行いました。日本語には2つの動詞を接続した語彙が多数ありますが、その中に擬似等位構造が見られることに注目しました。

(1) Shimada, M. and Nagano, A. 2022. “Ambiguities in Japanese pseudo-coordination and its dialectal variation.” In: Pseudo-Coordination and Multiple Agreement Constructions (edited by G. Giusti, V. D.N. Di Caro, and D. Ross), pp. 245-270. Amsterdam: John Benjamins Publishing.
https://benjamins.com/catalog/la.274(外部サイトへリンク)


論文 (2) では、世界最大とされる辞書the Oxford English Dictionary Onlineを用いて、英語の派生接尾辞群の間に見られる競合関係について分析しました。これまでの研究で見つかっていなかった「意味に基づく競合関係の解消」の事例を発見し、その知見をイギリス言語学会の査読付き学会誌『Journal of Linguistics』に発表しました。

(2) Nagano, A. 2022. “Affial rivalry and its purely semantic resolution among English derived adjectives.” Journal of Linguistics, First View , pp. 1 - 32
DOI: https://doi.org/10.1017/S0022226722000147
https://www.cambridge.org/core/journals/journal-of-linguistics/firstview(外部サイトへリンク)

レキシコンにはまだ謎が多く残されています。長野教授は、今後も共同研究者とともに研究を続け、成果を発表する予定です。


(2022年5月16日)

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